小さな卵の、大きな可能性。
特別インタビューとして、室蘭うずら園様を訪ねました。安心・安全を徹底しながら新商品を生み出し続ける三浦さんにお話を伺いました。
実はすごい、うずらの栄養。
「八宝菜や皿うどんに、うずらの卵が入っているとちょっと嬉しい」という方、けっこういるのでは? そんな方に是非とも知っていただきたいのが、室蘭うずら園だ。たかがうずらと侮るなかれ。その小さな卵にギュッと詰まった魅力をお伝えする前に、ちょっとだけ予備知識を。うずらの卵は6個分でやっと鶏卵1個分。しかし、栄養素に関してはうずらが勝る。鶏卵に比べて、ビタミンや鉄分、DHAが多く含まれ、しかも鶏卵に比べてアレルギー反応が起きにくい。うずらの卵のこんな良い点を知っている方は、どれくらいいるだろうか。
くさみはない。うまみがある。
室蘭うずら園の卵の魅力のひとつは「くさみがない」ということ。一般的にうずらの卵は、その独特のくさみがネックとされるが、同社の卵にはくさみがないのだ。
「くさみと言っても、最初は肉のくさみを消そうという考えでした。ホクレン(農業組合連合会)に長く勤務していた頃から、ずっと餌に着目し、実際に改良の業務も行っていました。そして室蘭うずら園に来てからも、餌の改良を試行錯誤し続けた結果、ある原料を配合することで、ついに肉のくさみを消すことに成功しました。すると、なんと卵のくさみまでもが消えていたんです。」 そう語ってくれたのは、同社の三浦社長。前職のホクレンを退職し、経営を引き継いだのは2010年。もともと室蘭うずら園のことは知ってはいたが「どんな社員さんがいて、どんな社風なのか」といった会社の詳しいことは知らないまま、ただ「一切薬を薬を使わない手法」に魅力を感じて、引き継ぐ決意をした。
無投薬・自然ふ化の新鮮なうずらの卵。ワクチンも使ってないので、一般的なうずらの卵より、少し大きいそう。
無投薬飼育、自然ふ化。だから、安心・安全。
室蘭うずら園のくさみのない卵は、スイーツにも大活躍だ。プリン、カステラ、アイスクリームなど、バラエティ豊富な商品を自社で製造している。「うちの商品作りは、ずばり“百貨店の物産展で売れるか”です。感度の高いお客様から選んでいただけるか?という基準で、改良を重ねて商品開発をしています。」と三浦社長。同社のスイーツ部門を代表するのがプリンだ。上層と下層とで異なる食感を楽しめるのが特徴。地域の食材と積極的にコラボレーションしていくという考えのもと、隣の牧場から仕入れる新鮮このうえない牛乳を使用。北海道の魅力を詰め込んだ贅沢な一品だ。
また、室蘭うずら園の特徴を語る上では、無投薬飼育であることも外せないだろう。無投薬ということはワクチン・抗生物質等の薬も使っていない。室蘭うずら園の卵は、うずらにとって自然な環境で生まれる安心・安全な卵なのだ。
『好きが高じて』スープカレー。
室蘭うずら園の自社製品の中でも、スイーツに負けないほどの人気を集めるのがスープカレー。百貨店の催事では、1番人気だったこともあるそうだ。カレー好きの三浦社長は、特に札幌では沢山の店を食べ歩いたという。「こう言うとあれなんですが」と前置きした上で、「なかなか自分が思う理想のスープカレーに出会えなかったんです。美味しいんだけど、ここがちょっと…」と。ある時「じゃあ、作ってみよう!と考えたんです」まさに好きが高じて、というやつである。中でも外せなかったのが「辛み」である。スープカレーを商品化するにあたって、「誰でも食べやすいように」と辛みを抑えてしまう例が多い中で、「辛みがしっかり感じられること」にはこだわり抜いた。
そうして出来たのが『室蘭うずら園のすぅぷかれー』だ。三浦社長の追求した味に仕上がっているのはもちろん、鶏以外の具材は野菜からすべて北海道産というから驚きである。しかも、その北海道野菜がゴロゴロ入っているのだ(ここはぜひとも強調しておきたい)。バリエーションは、チキン、ホタテ、ポークの3種類。それぞれ主役の具材が存在感を出しつつも、うずらも負けてはいない。1袋に3つも入っているうずらの卵は、くさみがない分自然にカレーの中になじんでおり、食べる者を楽しませてくれる。
うずらの可能性は無限大。
最後に、これからの展望について尋ねると「海外への展開にも取り組んでいます。初めてなのでなかなか一筋縄にいきませんが」と三浦社長。食品の海外への輸出は、その国の衛生基準への準拠や原材料や製法の細かな明記など、ハードルが高い。それでも、「コロナの影響で催事がほぼ無くなった反面、巣ごもり需要を機に消費者のニーズも増加・多様化する中で、新しい需要が生まれるなど、変化の多いこの数年でした。それでも、どうにか対応してくることができた。だから頑張れますよ。」と笑顔で語った。
お客様の声に耳を傾けつつ、自らの興味にもどん欲に新商品を生み出す室蘭うずら園。その根底にあるのは「安心・安全」への徹底したこだわり。これからどんな「おいしい」を北海道から日本中、世界中へ届けていくのか、期待せずにはいられない。
笑顔の三浦社長。楽しく商品作りをしているのが伝わってくるインタビューでした。
商品の詳細は、こちらから!